市井意匠帖しせいいしょうちょう

年表

建物・室内・調度・街路・乗り物が現れた年・広まった年・消えた年と、町の見た目を変えた大火・法令・開港を、時代ごとに並べています。分類と時代で絞り込めます。部品の年は、アトリエの「時代に合わない物」の札と同じ表から作っています。
部品の年の行
321
種類
65
町のできごと
24
  • できごと町の見た目を変えた大火・法令・開港
  • 現れたはじめて現れた年
  • 広まった町でよく見かけるようになった年
  • 消えた・減った消えた・少なくなった年

地域の札が付いた行は、その地域だけの年です(瓦葺きは京・大坂が 16 世紀末から、江戸は 1720 年から、のように地域で年が違います)。部品の年は、アトリエの部品を作るたびに増えていきます。

分類
時代

581 行

  1. 平安

    794–1185

    碁盤の目の大路・小路、築地塀。庶民の家は板葺きの平屋

    • 794できごと平安京に都を移す京・大坂(上方)
    • 794現れたはねつるべ井戸農村の井戸。範囲の始まりより古い(推定)
    • 794現れた囲炉裏かまど・囲炉裏・流し平安の上流の家の地火炉から。江戸に民家の大半で使う
    • 794現れた囲炉裏かまど・囲炉裏・流し京・大坂(上方)近畿の都市の近くでは江戸中期からほとんど使わない
    • 794現れた井桁と釣瓶の井戸井戸井桁と釣瓶は範囲の始まりより古い。江戸の上水井戸(1590〜1901)も外見は同じ
    • 794現れた火桶火鉢・長火鉢平安の寝殿の調度(付録 C §B hibachi「火桶(平安。推定)」)。木の火桶は後の時代にも使われた(推定)
    • 794現れた茅葺き屋根・軒・庇農家の屋根
    • 794現れた茅葺き(町中)屋根・軒・庇江戸・東京慶長年間に江戸の町中で禁止
  2. 鎌倉・室町

    1185–1467

    板葺き石置き・網代壁の町屋。室町後期に低い中二階と卯建

    • 1185現れた館を囲む堀と板塀寝殿造地方の町と村地方の武士の館(法然上人絵伝の例)。年は推定
    • 1185現れた台所・土間中世の絵巻のかまどから。1887 水道、1902 ガスかまど、大正の台所改善
    • 1185現れた土蔵鎌倉初め〜昭和初期(今の形は江戸に完成)
    • 1185現れた土蔵の戸前(観音開きの扉)戸口厚い土の扉。段の付いた枠で火を止める
    • 1185現れた土蔵の窓(観音開きの扉)窓土蔵造の窓。窓は小さく、鉄格子の例も
    • 1185現れた棟門門・塀・垣江戸中期以後の武家は 3 間か 5 間の平棟門、下級武士は 1 間の棟門(現れた年は推定)
    • 1185現れた板蔀(蔀戸)戸口中世〜江戸の店の板蔀。近世は社寺以外であまり使わない
    • 1185現れた板塀門・塀・垣鎌倉の地方の武士の館を囲む堀と板塀(『法然上人絵伝』。辞典の記述)から。江戸の町家の高塀・板塀、武家の下級の屋敷の板塀に続く。一遍聖絵の写しでは館の囲いは網代の塀・柴垣・竹垣だが(担当 K)、原本の巻 4 の筑前の武士の館は横板の板塀(担当 K2 が確かめた)
  3. 上京・下京に分かれた京。16 世紀末から近畿で瓦葺き・塗込めの町屋

    • 1467できごと応仁の乱。京が上京と下京に分かれる京・大坂(上方)
    • 1467消えた・減った寝殿の室礼10 世紀初めに寝殿造が成り、室町に書院造へ移る
    • 1476現れた旅籠(ハタコ屋)旅籠・宿屋語の初出は 1476 年。幕末の東海道で 1 宿平均 57 軒
    • 1480現れた床の間・違い棚・付書院座敷(床の間・書院)室町後期に現れ、1600 年ごろ型が定まる。町家・農家の客間は江戸中期から、一般の家は明治以後(江戸の町人の床の間は禁じられていたとされる)
    • 1480広まった畳の敷き詰め座敷(床の間・書院)平安末に狭い部屋の例。室町中期(15 世紀末)に上層、近世に一般の家へ。それまでは板敷きに置き畳
    • 1490消えた・減った置き畳(板敷きに置く畳)寝殿の室礼平安後期に座る所に常に置く。室町中期の敷き詰めで居室から減る
    • 1500現れた町木戸木戸・番屋京・大坂(上方)戦国期の京の町境から(年は推定)。上方の撤去の年は推定(東京は 1869、横浜は 1868)
    • 1500現れた本卯建屋根・軒・庇室町の京で現れ、江戸に瓦葺き・塗籠で広まる。美濃は明治初めまで
  4. 江戸前期

    1603–1715

    江戸は板葺き石置き。明暦の大火(1657)のあと広小路・火除地

    • 1603現れたおくどさん(京の多口のかまど)かまど・囲炉裏・流し京・大坂(上方)近畿はかまどがいちばん発達した。京の通り庭に多口のかまどが並ぶ形は推定(付録 C §B kamado の落とし穴)
    • 1603現れたおひつ(飯櫃)暮らしの小道具(柱時計・神棚・ラジオ・蓄音機・煙草盆)膳の一式の部品(付録 C §B zen「飯櫃」)。年は推定
    • 1603現れたべか車(大坂の板車)大八車・荷車・リヤカー京・大坂(上方)付録は「近世」とだけ書く。現れた年は近世の始まりにした
    • 1603現れた引出しの箪笥箪笥・長持・鏡台近世に現れ、江戸中期に長持とともに嫁入り道具
    • 1603現れた煙草盆暮らしの小道具(柱時計・神棚・ラジオ・蓄音機・煙草盆)江戸から(推定)。店の間の帳場と座敷の客の一式に入る
    • 1603現れた丸火鉢(木・陶)火鉢・長火鉢欅を一木でくり抜いて銅を内張りした円筒(Morse 1886)。現れた年は推定
    • 1603現れた玄関・式台江戸の武家の式台から。庶民の家に玄関が広まるのは明治後期〜大正(推定)
    • 1603現れた行李暮らしの小道具(柱時計・神棚・ラジオ・蓄音機・煙草盆)長屋の一式(行李・夜具)に入る。年は推定
  5. 1720 から瓦・土蔵造・塗屋を奨励。後期の江戸は黒い土蔵造の表通り

    • 1716現れた七輪かまど・囲炉裏・流し江戸中期から。明治にはどの家にもあった
    • 1716現れた小田原提灯灯り(行灯・燭台・提灯・ランプ・電灯)享保(1716〜36)から旅の土産に
    • 1716現れた町の火の見櫓・火の見梯子(半鐘)火の見櫓享保(1716〜36)に約 10 町に 1 つ。広まった年は推定
    • 1716広まったどぶ板(下水の溝の蓋)道・溝・どぶ板・石畳裏長屋の路地の真ん中の下水に掛けた板。裏長屋は 17 世紀後半から(広まった年は江戸後期として推定)
    • 1716広まった引出しの箪笥箪笥・長持・鏡台近世に現れ、江戸中期に長持とともに嫁入り道具
    • 1716広まった火を使う屋台(そば・すし・天ぷら)屋台二八蕎麦は 1664 からとされる。1686 年に一時禁止、享保に許可されて増える
    • 1716広まった街道・湊の常夜灯常夜灯・灯籠17 世紀後半の航路の開発から各地の湊に(年は推定)
    • 1716広まった猪牙舟舟(猪牙舟・屋形船・川船)江戸・東京江戸の川の屋根の無い細い小舟。年は付録に無く、屋根船(1682〜)と同じころからと推定。明治の終わりに減る
  6. 居留地の洋館、煉瓦街、ガス灯、人力車、乗合馬車・鉄道馬車

  7. 明治後期

    1890–1911

    電灯・電話・電柱が増える。市電、市区改正の広い通り

  8. タクシー、自転車の大衆化、文化住宅。木造の町並みはまだ江戸の延長

  9. 看板建築、鉄筋コンクリート、円タク・市バス、ネオン、ラジオ

    • 1923できごと関東大震災(9 月 1 日)。東京・横浜の町が変わる江戸・東京
    • 1923現れたスクラッチタイル外壁広まった年 1928 は 1929 年の資材の価格表と測候所の外壁で確かめた。現れた年は推定(付録 B §E-24)。震災のあとの看板建築とビルの正面
    • 1923現れたタイル張りの前面看板建築年は推定(付録 B §E-24)
    • 1923現れたモルタル・人造石の前面(洗い出し・刻み目地)看板建築震災のあとの看板建築の前面。広まった年は付録 B §C の「1920 年代後半」から(担当 I3 が足した。行が無く、札が出ていなかった)
    • 1923現れたモルタル・人造石洗い出し外壁震災のあとの看板建築・RC の建物。最初の年は推定(付録 D §E-1)
    • 1923現れた看板建築の前面看板建築関東大震災(1923)のあとの東京で現れる。震災の前にも 1 階の庇を銅板で覆う前ぶれがある。「看板建築」の語は 1975 年から
    • 1923現れた宮造りの銭湯湯屋・銭湯江戸・東京関東大震災のあとの東京の形。関西の銭湯の外観は違うとみる(推定。付録 A の 25)
    • 1923現れた千鳥破風(銭湯の大屋根)屋根・軒・庇江戸・東京宮造りの銭湯の、唐破風の上の三角の破風